人工内耳の仕組み

1.人工内耳とは

人工内耳は蝸牛の代わりに音を電気信号に変換し、直接神経を刺激して脳へ電気信号を送る機器です。インプラント(体内機器)とプロセッサ(体外機器)で構成されています。



  • 手術で頭の側面に埋め込みます。
  • プロセッサから送られてくる情報をもとに神経を刺激します。
  • 電池は内蔵されていないため、埋め換えの必要はありません。


  • 補聴器の様に耳に掛けて装用します。ヘッドピースには磁石が入っているため皮膚を挟んでインプラントの磁石とくっつきます。
  • マイクで拾った周囲の音を電気信号に変換しヘッドピースからインプラントに情報を送ります。

2.人工内耳のしくみ


マイクで周囲の音を拾います。


プロセッサで音を電気信号に変換します。


ヘッドピースから無線信号で体内のインプラントに情報を送信します。


蝸牛内に挿入された電極が、受信した情報をもとに神経を刺激します。神経から脳へ信号が伝わることで音として認識されます。



01:44


3.人工内耳の適応基準

ご自身やご家族の人工内耳適応については、病院の先生にお問い合わせください。


成人(18歳以上)

年齢の制限はありません。両耳の平均聴力レベルが90dB以上の重度難聴の方、両耳の平均聴力レベル70dBHL以上で90dB未満で補聴器の装用効果が乏しい方(補聴器装用時の最高語音明瞭度50%以下)が対象になります。


小児

原則1歳以上(体重8kg以上)、両耳の平均聴力レベルが90dB以上の重度難聴で補聴器の効果が乏しい場合が対象となります。



4.人工内耳と補聴器



人工内耳装用の流れ(詳しくは病院の先生にお問い合わせ下さい)

1. 手術まで

  • 人工内耳が適応になるかどうか確認します。
    –  耳鼻咽喉科診察(耳の状態の確認)
    –  聴力検査(純音聴力検査・語音聴力検査・ABR等)
    –  CT・MRIなどの画像検査
    –  補聴器の調整・補聴器装用評価
    –  療育機関との連携・仲介
  • 手術(全身麻酔)をしても問題ないか全身の健康状態を確認します。
  • カウンセリング 等

2. 手術

手術は全身麻酔下で行われ、おおむね数時間で終わります。手術では人工内耳インプラント本体を頭の側面の骨に固定し、電極を蝸牛に挿入します。



3. 音入れ

初めて人工内耳から音を聞くことを「音入れ」と言います。電極の状態を確認した後、個々の装用者に合わせて音の処理方法や刺激の大きさ、プロセッサの設定などを選択・調整します。


4. 定期フォロー・リハビリテーション(ハビリテーション)

人工内耳の手術をすればすぐに聞こえが良くなるわけではありません。人工内耳を最大限に利用するためには、人工内耳の調整やリハビリテーションを続けていく必要があります。子どもの場合は人工内耳を通し音や言葉を獲得していきますので、音を聞く能力を高める訓練等を行います。


D000026720