人工内耳はすべての音を処理しているわけではなく、取り込める音の大きさの幅が決まっています。この取り込める音の大きさの幅をインプットダイナミックレンジ(IDR)と呼びます。AB の IDR は80dB で 20~100dB の音を取り込むことができます。IDR の範囲外の音は圧縮や削除されます。人の会話を聞くのみであれば広い IDR は必要ないという考えもありますが、AB は言葉以外の音にも 注目し、小さな音から大きな音まで自然な音を取り込みたいという考えの下に広い IDR を設定しています。
歌(音楽)の認識にはメロディやハーモニー、それを認識するための音の大きさ、高さ、音色や リズムなど多くの要素が必要です。これらを再現するために AB では広い 80dB の IDR、120 チャンネル、82,496 回/秒の高頻度刺激によってより多くの情報を蝸牛に伝えています。